2024年9月27日、過去最多の9人の候補者で争った自民党総裁選は5度目の挑戦だった石破茂元幹事長が勝利を収め、念願の総裁に就任しました。
この結果を受けての海外の反応はどのようなものなのでしょうか?
各国の反応をお伝えします。
アメリカ
ニューヨークタイムズ
石破茂新総裁選出を受け、アメリカのニューヨーク・タイムズは速報を出しました
・世論を考慮に入れての選出
・国民は政治に不満を感じているにもかかわらず、自民党を政権から追い出そうとはしていない
・候補者たちのあいだに、特に政策に大きな違いはなかった
・石破氏が地方創生や原子力発電所の段階的な廃止を掲げていることを紹介
・NATOのアジア版を形成して、日米同盟をより対等なものにしたいと考えている
ニューヨークタイムズより
ワシントン・ポスト
ワシントン・ポストは速報の記事で以下のように石破氏の選出について報じています。
・中国と北朝鮮による安全保障上の脅威に対抗するため『アジア版NATO』の創設を希望している
・元国防大臣は極めて不安定な国際情勢に対処しなければならない
・安全保障同盟国の価値を疑問視しているトランプが大統領に復帰したとしても、親密な関係を築いていた安倍元首相はもういないと指摘
・石破氏が回顧録のなかで「日本の安全保障が米国に依存している『非対称性』のため、日本はいまだに真の意味で独立国とは言えない」と書いていた
ウォール・ストリート・ジャーナル
ウォール・ストリート・ジャーナルは以下の点について注目しています。
・日本の次期首相は、日米同盟を不平等だとして再構築を唱えてきた元防衛大臣の石破氏に決まった。
・米国政府との緊張が高まる可能性を秘めている
中国
中国外務省記者会見
・日本の内政についてはコメントしない
・中日関係が長期的に安定して発展することは、両国民の根本的な利益に合致し唯一の正しい選択だ。
・中国に対する客観的で正確な認識を確立し、前向きで理性的な対中政策が行われることを望む
・中国は日本の政治家が台湾を訪れることに一貫して断固反対で、この立場は明確である
台湾
頼清徳総統
台湾・頼清徳総統 民進党代表として石破新総裁に祝意表明(TBS NEWS DIG Powered by JNN)#Yahooニュースhttps://t.co/BhzawNNFAn
— たびい (@tafrontsuper11) September 28, 2024
・民進党と自民党には深い交流と友好関係がある
・石破氏は同党にとって30年来の旧友だと紹介
・石破総裁のリーダーシップのもと、両党のさまざまなレベルの交流と協力がさらに深まることを期待している
民進党広報声明より
台湾外交部
台湾外交部はホームページにて石破氏の選出に祝意を以下のようにコメントしています。
・日本の自由民主党は我が国と長年にわたり緊密な交流を行っており、両国は深い友情を持ち、同様の理念を持った友人でもあります。
・最近では石破議員も代表団を組織した。我が国との安全保障問題について話し合うため台湾を訪問し、各界の人々が台湾訪問中に意見交換し、立候補を表明した。
・日本の自由民主党が石破茂総裁のリーダーシップの下、今後とも我が国との協力を深め、日台間の全面的な実質関係を共同で促進し、共に安全を守ることを心から期待しています。
台湾外交部ホームページより
蔡英文前総統
早速、散見される
— 寶麗亭春鰹☔️猛暑だと万年昼寝モード (@houleitei_kula) September 28, 2024
「媚中石破」
( ´_ゝ`)フーン
先月,訪台して頼清徳総統とも会談してたね。おや?と思ったもの。
蔡英文前総統からも早速,祝辞が来てるね。
中国から早速,総統選前に台湾行ったことでチクリされてもいるね。 pic.twitter.com/ephoUfk7vD
韓国大統領府「引き続き協力していく」
韓国大統領府
・新たに発足する日本の内閣と緊密に意思疎通しながら、韓日関係の肯定的な流れを続けていくため、引き続き協力していく。
・両国は自由、人権、法の支配の価値を共有し、安全保障や経済、地球規模の課題で共同の利益を追求する最も近い隣人でありパートナーだ。
・両国が前向きな姿勢で未来志向的な関係を発展させるために、ともに努力することを期待している
聯合ニュース
・石破氏が日韓の歴史問題で「右翼勢力とは違う」認識を示してきたと指摘
・「日本は敗戦後、戦争責任問題を直視してこなかった」などと言及したことを紹介。
・靖国神社に参拝してこなかったことを評価
・韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と岸田文雄首相が改善させてきた両国関係を「歴史問題のせいで悪化させることはないとの評価が出ている」と伝えている
・「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」の創設を提唱している点についても、日米韓の安保協力強化を最重視する尹政権の安保政策と合致する
聯合ニュースより
ロシア
国営タス通信
国営タス通信は「元防衛相の石破茂氏が総裁に選出され、10月1日に新首相に就任する」と速報で伝えました。
石破氏について「長年政界に携わっており、重鎮と見なされている」とメディアに紹介する一方で「自民党総裁候補の多くは反ロ政策を堅持している。この立場は日本の政治家に非常に人気がある」と警戒感を示しています。
日ロ両国は平和条約締結交渉が中断する中で今年6月と今月、外務省局長による会談を実施しています。
ロシア側は「岸田政権の近視眼的な敵視政策により、(関係が)前例のない低水準に悪化した」と批判していますが、対話は維持している。
まとめ
今回は石破茂新総裁選出に対する海外の反応をお伝えしてきました。
石破氏の外交手腕にも今後注目が集まりそうです。
最後までお読みいただきありがとうございました。