櫻井翔主演の人気刑事シリーズ第3弾「放送局占拠」が2025年７月12日にスタートしました。
第一回の放送ではは武蔵三郎の義弟・伊吹裕志（加藤清史郎）に隠された驚きの過去が明かされました。
伊吹裕志（加藤清史郎）はマスコミへの憎しみから放送局を占拠したのか？妖・鎌鼬（かまいたち）となってしまうのか！？徹底的に考察していきます。
伊吹裕志の隠された過去：鎌鼬事件と恋人の悲劇
放送局占拠の第1話で青鬼（菊池風磨）から伊吹裕志刑事に渡されたファイルには、衝撃的な内容が記されていました。
交友関係に関して
現在は交際している相手はいないようである。
５年前に起きた鎌鼬事件の犯人とされていた神津風花と交際していた
過去がある。
神津風花はマスコミやネットのセンセーショナルな報道により精神的に
追い込まれ、拘置所で自殺。
5年前に起きた「鎌鼬事件」の犯人とされた女性・神津風花と伊吹が交際していたという事実です。
神津風花は鎌鼬事件の犯人として疑われ、マスコミ報道とSNSの誹謗中傷によって精神的に追い込まれた結果、拘置所で自殺してしまいました。
この悲劇的な結末は、伊吹にとって人生を変える出来事だったと推測されます。
警察官として正義を信じていた伊吹にとって、愛する人が冤罪で苦しみ、社会的制裁によって命を絶つという経験は、彼の価値観を根底から覆したでしょう。
この事件が伊吹の心に深い傷を残し、現在の行動の動機となっている可能性が高いです。
ファイルに記載された「マスコミ報道」という文言も、今回の放送局占拠事件と直接的な関連性を示唆しています。
マスコミに対する恨みが放送局占拠という行動を選ばせたのではないでしょうか。
伊吹の過去の傷が、現在の事件の核心に迫る重要な要素となっていることは間違いありません。
妖・鎌鼬(かまいたち)はどんな妖怪？
鎌鼬（かまいたち）は、日本に古くから伝わる妖怪の一つで、主に越後地方（現在の新潟県）を中心に語り継がれてきました。
この妖怪は、つむじ風に乗って現れ、鋭い鎌のような爪で人を切りつけるとされています。
鎌鼬に遭遇した人は、刃物で切られたような鋭い傷を受けますが、不思議なことに痛みを感じず、傷口からは血も出ないと言われています。
この現象は、冬の乾燥した空気中で起こる静電気や、突然の気圧変化による皮膚の亀裂が原因とする科学的説明もありますが、民間伝承では三匹一組の妖怪が連携して人を襲うという設定もあります。
現代では、原因不明の怪我や切り傷の比喩として使われることも多く、日本の妖怪文化において重要な位置を占めています。
神津風花の名前に隠された鎌鼬との関連性
「鎌鼬事件」の犯人とされた神津風花の名前には、興味深い符合があります。「神」と「風」という文字が含まれており、これは日本の妖怪「鎌鼬」の特徴と一致しています。
鎌鼬は「つむじ風に乗って現われて人を切りつける」妖怪とされ、風神的な要素を持っています。神津風花の名前に「神」「風」が入っているのは、単なる偶然ではなく、脚本家が意図的に設定した可能性が高いでしょう。
また、鎌鼬による傷は「痛みはなく、傷からは血も出ない」とされていますが、これは心の傷を暗示している可能性もあります。
神津風花が受けた社会的制裁や誹謗中傷による心の傷は、表面上は見えないものの、深刻なダメージを与えていたのかもしれません。
事件名に「鎌鼬」という妖怪の名前が使われていることで、この事件が単なる刑事事件ではなく、人間の心の奥底にある怨念や復讐心を描いた物語であることを示唆しています。
伊吹裕志は内部協力者？青鬼との関係を検証
青鬼が伊吹の首の後ろにマイクロチップの爆弾を埋め込んだという事実は、一見すると伊吹が被害者であることを示しています。しかし、この状況には多くの疑問点があります。
まず、青鬼が伊吹の詳細な個人情報を把握していたことです。
家族構成や交友関係、さらには5年前の恋人の存在まで調べ上げているのは、単なる偶然では説明がつきません。これは事前に綿密な調査が行われていたか、内部に協力者がいたことを示唆しています。
青鬼が伊吹に「ご自分の心配をされてはいかがですか？」と言った際の余裕のある態度も気になります。
マイクロチップの爆弾についても、本当に起爆装置なのか、それとも演技の一部なのか疑問が残ります。
伊吹が内部協力者だとすれば、これは周囲を欺くための偽装工作である可能性も考えられます。
警察や放送局に共通の恨みを持つ青鬼と伊吹が、復讐のために手を組んだという構図が浮かび上がってくるのではないでしょうか。
伊吹の真の目的：マスコミへの復讐と正義の歪み
伊吹裕志の行動原理を考える上で最も重要なのは、彼が警察官でありながら、なぜ犯罪に手を染める可能性があるのかという点です。その答えは、神津風花の死に対する深い怨念にあると考えられます。
5年前の鎌鼬事件で恋人を失った伊吹は、マスコミによる過度な報道と社会的制裁によって愛する人を失いました。正義を守るべき立場にいながら、真の正義が実現されなかった経験は、彼の正義感を歪めてしまったのかもしれません。
放送局を占拠するという行為は、まさにマスコミに対する直接的な復讐です。神津風花を死に追いやったメディアに対して、同じ恐怖と絶望を味わわせることが伊吹の真の目的である可能性が高いです。
義兄の武蔵三郎に憧れて警察官になったという設定も、皮肉的な要素として機能しています。正義の象徴である義兄を慕いながら、その正義が機能しなかった現実に直面した伊吹の心境は複雑でしょう。彼にとって今回の事件は、歪んだ正義を実現するための最後の手段なのかもしれません。
まとめ：放送局占拠に隠された復讐劇の行方
「放送局占拠」における伊吹裕志の物語は、単純な善悪の対立を超えた深い人間ドラマとして描かれています。神津風花の死という悲劇が生み出した復讐の連鎖は、現在進行形で展開されており、視聴者に強い印象を与えています。
鎌鼬事件の真相と伊吹の裏切りの可能性は、今後の展開において重要な鍵となるでしょう。マスコミへの恨みを抱く伊吹が、どのような形で復讐を完遂しようとするのか、そして武蔵三郎がこの事実を知った時にどのような行動を取るのかが注目されます。
青鬼との関係性についても、単なる人質と犯人の関係ではなく、共通の敵に対する復讐者同士の結託である可能性が高く、今後の展開から目が離せません。加藤清史郎の演技力も相まって、伊吹裕志というキャラクターの複雑な心境が丁寧に描かれており、視聴者の心を掴んで離さない魅力的な作品となっています。
